みなさんは普段、ゲームをするときや音楽を聴くとき、ヘッドホンで聞いていますか?それともイヤホンで聞いていますか?はたまた、スピーカーやモニター付属のデバイスから音を出していますか?
私はいままで遅延(ラグ)が嫌いだったので、マウスもキーボードもヘッドホンも、全て有線至上主義として生きてきました。
しかし、遅延(ラグ)が全く発生しないワイヤレスヘッドホンを見つけてから、もうこれなしでは生きていけなくなってしまいました。
コードのごちゃごちゃからはおさらば。
しかも、FPSのゲームや字幕を入れる必要がある動画編集だってできちゃう、超超超使いやすい代物です。
今回はそれを皆さまにご紹介していきたいと思います。
aptX LLというBluetoothの超低遅延技術がラグをなくす
皆さんは、bluetoothを使用したことがありますか?
bluetoothとは無線でデバイス同士をつなぐ方法の1つで、今最も一般的になっている通信技術です。
ノートパソコンやスマホにだったらほぼすべての機種が対応しているほど普及していて、電車に乗っていると、Bluetoothでつないだスマホでイヤホンから音楽を聴いている人を高確率で見かけます。
では、みなさんはBluetoothの通信にも種類があるのをご存知ですか?
Bluetoothにも種類がある
Bluetoothは通信手段の1つです。
そしてそのBluetoothの中にも、いくつかの種類の通信方法が存在します。
Bluetoothで通信を行う際、まずは通信を行える形にファイルを変換(圧縮)するのですが、この変換方式が異なるのです。
この変換(圧縮)のことを「コーデック」と呼びます。
音楽を再生機器に送る際、MP3などの形式からSBC/AAC/LDACなどの形式にコーデックしてから送信しています。
そしてこのコーデック技術により、音質の差や遅延(ラグ)の差が生まれるのです。
aptX LLの低遅延は想像以上。40ミリ秒=2フレームという快適さ
Bluetoothの中で最も低遅延でラグがないのが、「aptX LL(Low Latency)」というコーデックです。
aptX LLが低遅延といってもどれくらい?誇大広告で結局使えないんじゃないの?と思う方もいると思います。しかし、そんなことはありません。
なんと、遅延が40ミリ秒前後しか発生しないという快適さ。
この40ミリ秒というのは、60FPSのゲームで2~3フレームに相当する遅延です。
格闘ゲームやFPSのプレイヤーであれば、2,3フレームというのがどれだけ低遅延であるかがわかるでしょう。人間には感知できないレベルの遅延(ラグ)なので、ほぼ無遅延と考えてもいいレベルです。
動画編集においても、このレベルの遅延は無いに等しいと考えてよいでしょう。
aptX-LLを使うにはまず専用アダプターが必要
2020年現在、スマホやノートパソコン、ゲーム機でaptX-LLに対応しているものはほぼありません。
そのため、aptX-LLでBluetooth接続が可能な送信用デバイスが必要です。アダプターとレシーバーがaptX-LLで揃って初めて効果が現れます。
これはPS4やSwitchでも使用することが可能です。
ドイラバーの設定も不要。このアダプターが再生デバイスと同じ認識をするので、ヘッドホンをUSB接続した時と同じだと思ってください。
USB直差しタイプだと現状この商品1択となっているのが残念です。値段も高い。でもこれしかないのでしょうがないといった感じです……。自分も使っていますが、値段分の価値はあると思っています。
イヤホンジャックに差す安価なものもありますが、あまりもってオススメしません。充電もしなければいけないので。それだったら素直に有線にしたほうがいいでしょう。ストレスなく使用するには、それなりの投資が必要になってきます。目安としては3500円以上が無難かと……。
スマホにつなぐさいは、以下のような変換ケーブルを使用してください。
また、このようなトランスミッターを使用するのも手です。
種類はいっぱいあるので、探してみてください。オススメは一番上のUSBタイプの「Creative Bluetooth BT-W2」ですね。手間と場所をとらないのは、無線にしたい気持ちをよくわかっいます。
aptX-LL対応おすすめヘッドホン
aptX-LL対応のヘッドホンは数が選択肢があまり多くありません。
海外のよくわからないメーカーなら選択肢は広がりますが、音質で有名なところはあまり数が多くありません。そもそもゲーム向けではなく音楽を聴く向けに作られているので、遅延よりも音質を重視するのはしょうがないですよね。個人的にはaptX-ll対応のsonyのヘッドホンが欲しいのですが、SONYはLDCA対応が多いです。
それでもいくつか候補はあるので、挙げていきます。
ゼンハイザー HD 350BT
2020年2月に発売された、最新のaptX-LL対応のヘッドホンです。
1.5時間の充電で30時間の連続使用が可能、236gと重さもいい感じで、密閉型で周波数特性18-22,000Hz(-10dB)、かなりハイスペックにまとまった印象です。価格面でもリーズナブルに求めやすく、非常にオススメの製品です。
パナソニック RP-HD300B
私はパナソニックのマリンブルーを愛用しています。
音質こそそこまでよくないものの、見た目と軽さなど、使いやすさは抜群です。
音質にこだわるならコーデックがLDACやaptX HDに対応しているものにするべきなので、そもそも音質は気にしてなくて、使いやすさで選びました。お気に入りです。
重さが約218gという軽さに加え、連続再生時間が約24時間(SBCコーデック時)。
もちろん有線にするときの着脱式コードも付属。
Pioneer HDJ-X5BT-W
こちらはパイオニアのヘッドホン。319gで装着感もなかなかにいいです。私は軽さ重視でパナにしましたが、こちらも再生時間20時間で使い勝手がよいです。
audio-technica ATH-DWL770
オーディオテクニカのワイヤレスヘッドホン。重さは262gと軽め。4時間の充電で12時間接続なので、少し短めです。充電用のデバイスが付いてくるので、ここにセットして充電することになります。
Amazon評価の高い海外製ヘッドホン
Amazonでの評価が高い、海外産のヘッドホンです。なんといっても安いのが魅力ですね。また、再生時間が長かったりマイクが付いていたり、様々なバリエーションがあります。
しかし、デメリットとして、見た目や音のチープさ、装着感の悪さ、重さ、ホワイトノイズ、購入後のサポートなどの不安点があります。個人的には有名メーカーを使用するのが無難かなと感じます。
TROND
Heque
OneOdio
このほかにも掘り出し物があるかもしれませんので、ぜひAmazonなどで探してみてください。
aptX-LLおすすめイヤホン
aptX-LL対応のおすすめイヤホンです。こちらもヘッドホン同様に、有名メーカーだけでは選択肢はかなり狭まります。
分離型と一体型どちらもありますが、完全ワイヤレスイヤフォンだとほぼ1つに限られてきますので、選択の余地は少ないです。
aptX-LL 完全ワイヤレスイヤフォン
ゼンハイザー MOMENTUM True Wireless (M3IETW)
ゼンハイザーから、完全ワイヤレスイヤフォン(両耳分離型)です。
安心安全のゼンハイザーブランド。機能性もそうだが音質も妥協したくないという人は候補に入れてみてはいかがでしょうか。
連続再生時間は4時間。充電ケースに8時間分の電力を貯蔵できます。本体の重さは約13.2g。
SOL REPUBLIC SHADOW FUSION
個人的にオススメなのがSOL REPUBLICです。私もこれを使用しています。
何がいいって、まずは見た目と装着感。首に回す部分がコード剥き出しじゃなく、首にフィットするようにねじれて作られています。さらに、光る電源ランプも首の内側にあり、目立つようなこともありません。
ホワイトノイズもなく、音質も無線も許容範囲。ファッションの一部としても使えますし、機能性抜群のワイヤレルイヤホンです。マグネットは少し弱めかな?
中華製と比べると値は上がりますが、アメリカの新鋭ポータブルオーディオブランドです。ゼンハイザーよりは値段を抑えたい、けど安物は嫌だという人にオススメ。
約10時間連続際可能で、32g。IPX5防水仕様。
ゼンハイザーMOMENTUM Free M2 IEBT SW
ゼンハイザーの首に回すタイプです。
こちらもオススメ。音質を取るならSOL REPUBLICより間違いなくゼンハイザーの方がいいでしょう。AACにも対応しているのでiPhoneでもいけるし、なんだっていけちゃうのがこいつ。
Bluetooth 4.2で1.5時間の充電で6時間再生可能なので使い方に合わないという人がいるかもしれないのが唯一のネック。
欠点が少ないので万人受けする、絶対に失敗したくないという人向けの製品です。2017年発売なので、今は求めやすい価格に下がっているのもポイントです。
AUKEY Key Series EP-B33
8時間再生可能、IPX6防水、aptX-LLにもAACにも対応。
重量15g。
AUKEYはかなり使いやすいスペックになっています。Ankerのパチもの臭がするメーカーでAmazonでよく見かけますが、オーバスペックじゃない十分なレベルの製品が多いですね。
エレコム GrandBass GB41 LBT-GB41RD
エレコムなのでもちろん手ごろな価格帯です。エレコム製品の最新イヤホンから探すという手も十分考慮の余地ありです。
SHURE BT2シリーズ SE215SPE-B+BT2-A
こちらはミドルな価格帯のSHURE。
こちらの特徴は高遮音性です。ヘッドホンのノイズキャンセリングのような効果は期待できませんが、フィット感がすばらしいです。ノイズ減衰量→Up to 37 dB
10時間連続再生可能です。
スタイルが独特なので好みは別れると思います。
Switch/PS4で低遅延無線ヘッドホンを使用する
SwitchやPS4でも低遅延でワイヤレスヘッドホン(イヤホン)を使用できます。
その際は、上で説明した「Creative Bluetooth BT-W2」などのaptX-LL対応のアダプタを使う必要があるので、注意してください。これを使用しないとコーデックがaptX-LLにならないので、低遅延になりません。
テレビにトランスミッターをつなげるのもありですね。とにかく、送受信するどちらのデバイスもaptX-LLにする必要があります。
無線にすれば、ゲームをより快適にできます!!
動画編集も遅延(ラグ)なしで快適無線ヘッドホン!
ゲームもそうですが、動画編集もワイヤレスヘッドホンは活躍してくれます。
動画編集はとにかく時間がかかります。肩が凝ったりもしますし、コードがあると体の移動範囲が狭くなってしまい非常に煩わしいですよね。
この低遅延のラグなしワイヤレスに切り替えれば、ストレスが軽減されます。(実体験)
2フレーム/60fpsしかラグがないので、作業に問題はありません。
音ゲーもストレスなく遊べる
遅延が2~3フレーム、つまり0.04秒ほどのずれしかないので、デレステやバンドリといったスマホ用アプリの音楽リズムゲーム(音ゲー)もストレスなく遊べるのがメリットです。
音質を重視するならLDACやaptX HD
LDACとは日本オーディオ協会の”Hi-Res Audio Wireless”に認定されたコーデック技術のことで、「ハイレゾ」級の高品質で再生することが可能です。
また、Qualcomm® aptX™ HDも非常に質の高い音を送ってくれるコーデックです。音質を重要視するのであれば、LDACやaptX HDに絞られます。
ソニー SONY WH-1000XM3
ソニーの「WH-1000XM3」は非常に評価が高く、オススメです。ソニーならこれ一択。最大30時間連続再生が可能でノイズキャンセリング機能も優秀。
ノイズキャンセリングが特に素晴らしいので、ぜひお近くの家電量販店などで試してみていただきたいです。日本人のスタイルにも合わせて作られているので、本気でオススメできるヘッドホンです。
aptX HD,aptX LL,LDCAなどのコーデック方式に注目して、自分に合ったヘッドホン・イヤホンを見つけていきましょう。